【2024年試験問題対応】防災士資格合格率UP過去問37題!(答付き)

防災士試験問題厳選37問!

南海トラフ巨大地震や首都直下地震、集中豪雨など近年増加傾向にある自然災害から身を守るために少しでも知識をつけておこうと、『防災士』資格の取得をめざす人が急増(執筆時点で累計約29万人が認証登録)しています。

また小沢かなさん原作、荒木健太郎さん監修によるテレビドラマBLUE MOMENT(ブルーモーメント)が、山下智久さん主演(晴原柑九朗(はるはら かんくろう)役)、 出口夏希さんヒロイン(雲田彩(くもた あや)役)によりテレビドラマ化されたことをきっかけに、興味を持った人も多いのではないでしょうか?

このサイトでは『防災士』資格の修了試験の概要とその模擬問題などについて解説しています。

防災士とは 特定非営利活動法人日本防災士機構が防災力を高める為の十分な意識と一定の知識・技能を習得したことを認証した民間資格です。

防災士資格の取得について 消防・警察などの現職またはOBの方は『特例制度』を使って取得する方法がありますが、通常は『防災士養成研修講座』(全21講目中12講目以上/2日間ほど)と講座で履修しなかった講目のレポート課題(1項目300文字以上360文字以内)の提出後に3択式の資格取得試験(50分)を受験し、30問中24問以上(8割以上)の正答で合格になります。 また試験合格後、『防災士』登録にあたっては消防署または日本赤十字社等の公的機関が主催する『救命・救急講習』を受講し、修了証を添付して申請します。

合格率は講習中にも発表がありましたが、概ね90%ほどだと言われていました。
ただ、もし不合格になってしまっても再受験料は無料で受験することができます。

2022年度、防災士資格取得試験合格率の集計結果は約91%

引用:日本防災士機構

費用については自治体や大学などでの受講の方が少し安くテキスト代・受験料・認証登録料を含めて4万円~5万円程度、民間の法人での受講が6万円程度と少し高くなっていますが、『防災士試験対策ブック』なる問題集が付いてきます。
私は近所の大学で受講したため、試験対策には苦労しました。
最新の防災士養成研修講座を受講できる機関については日本防災士機構の研修日程一覧を確認し、それぞれの機関のホームページから直接申し込みをします。

防災士試験の過去問について試験後に問題用紙は回収されてしまうため、探してみましたがインターネット上では過去問を見つけることはできませんでした。
拙い記憶とこれまで集めた情報からつくった模擬問題を掲載しますので防災に関する知識向上と、試験対策の一助として活用ください。

本試験ではすべての問題が【正しいものはどれか?】で出題されています(令和6年3月時点)が、筆者の意向から【誤っているものはどれか?】をおり混ぜて作成しています。

※問題の右側にある【▼】をクリックすると答えが表示されます。

問1 防災士の役割について正しいものはどれか?
①防災士は大災害時、国・都道府県・市町村等防災行政機関の指揮下に入り、警察消防自衛隊等の指示を受けて活動する。
②防災士は必ず被災地に赴き、消防活動や人命救助を行う。
③防災士は自助・共助・協働の原則のもと、災害時適切なリーダーシップを発揮する役割を期待されている。

問2 『海溝型地震』に関する記述で、正しいものはどれか?
①海洋プレートが陸側のプレートの下に沈み込んでおり、長い間に歪が蓄積され、陸側のプレートが跳ね上がって発生する地震である。
②阪神・淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震は、海溝型地震であり津波被害も発生した。
③海溝型地震は、海洋プレートの内部で発生する地震である。
問3 『活断層』に関する記述で、正しいものはどれか?
①内陸の活断層地震の規模は海溝型地震より大きく、最大でM9クラスの超巨大地震が予測されている。
②内陸の活断層地震の周期は、短いものでは800~1000年前後、長いものでは1万年から数十万年にもなる。
③科学が発達・進歩したことで、活断層が次にいつ動くか予測できるようになった。

問4 『長周期地震動』についての記述で、誤っているものはどれか?
①長周期地震動とは、ゆったりとした周期の長い揺れであり、特に高層ビルなどのエレベーターで長周期の揺れに共振してワイヤが切れるなどの思いがけない被害が出ることが予想される。
②2003年に発生した十勝沖地震では震源地から250km離れた苫小牧市で石油タンクが火災を起こしたが、その原因は長周期地震動との共振による『スロッシング現象』であった。
③長周期地震動とは、周期の短い縦揺れの激しい振動であり、戸建て住宅への深刻な影響が懸念される。
問5 津波と避難に関する記述で、誤っているものはどれか?
①遠地津波の場合などは第2波・第3波までの時間間隔が1時間を超えることがあるが、第1波よりも津波の高さは低くなるケースが多い。
②震源域からの津波はひとつの波であっても、沿岸部での入射・反射、湾内振動などのために何波もの津波が発生する。
③何をおいても高台に向かって避難する。高台がない地域では鉄筋コンクリートのビル等の出来るだけ高い階へ避難する。

①:遠地津波

問6 南海トラフで発生する地震について、正しいものはどれか?
①南海トラフ地震の発生と同時に近畿、中部圏、首都圏で内陸直下地震の発生が想定されており、そのマグニチュードは最大でM7程度と予測されている。
②南海トラフで発生する地震の震源域は、東南海~四国沖と想定され、その被害は瀬戸内海や九州、首都圏までは及ばないと予測されている。
③南海トラフで発生する地震の震源域は、東海から九州までの広範囲と想定され、首都圏への影響も予測されている。

問7 『首都直下地震』に関する記述で、正しいものはどれか?
①首都直下地震とは、首都圏のあらゆる活断層及びその内部やプレートの境界で発生すると考えられるM7~M8クラスの地震である。
②首都直下地震とは、関東の活断層を震源とする地震でM5~M7クラスの地震である。
③首都直下地震とは、関東地震タイプの繰り返し発生する相模トラフと付近を震源とするM8〜9クラスの地震である。

問8 『内水氾濫』に関する記述で、誤っているものはどれか?
①川の水(内水)が堤防を越えたり、堤防が決壊して大量の水がまちに流れ込むことである。
②下水道や排水施設の処理能力を上回る降水により、大量の水が市街地にあふれ出して起こる現象である。
③都市部で雨水が処理できなくなり、側溝等から溢れ出て浸水することである。

①:内水氾濫

問9 台風による高潮に関する記述で、正しいものはどれか?
①高潮は、主に「気圧の変化」と「強風」によって発生する。気圧の変化が著しく、強風を伴うことにより高潮が発生する可能性が高くなる。
②高潮は、「気圧の上昇」と「強風」によって発生する。台風の中心付近は気圧が高く、海水が押し下げられることにより高潮が発生する可能性が高くなる。
③高潮は、「気圧の低下」と「強風」によって発生する。台風の中心付近は気圧が低く、海水が吸い上げられることにより、高潮が発生する可能性が高くなる。

③:台風高潮

問10 『タイムライン』に関する記述で、誤っているものはどれか?
①タイムラインとは、被災時にいくつかの関係機関がそれぞれ取るべき行動を時系列で明示し、共有している事前防災行動計画であり、特に水害に効果が期待される。
②タイムラインとは、自治体等関係者が事前に取るべき行動を「いつ」「誰が」「どのように」「何をするか」に着目して時系列に整理した、事前防災行動計画である。
③タイムラインとは、時間軸に沿って災害予測することで、72時間の行動に効果が期待されている事前防災行動計画である。

問11 『熔岩流』に関する記述で、正しいものはどれか?
①噴出したマグマが火山の斜面を流れ下る現象のことである。
②溶岩片などを含む高温の粉体が火山の斜面を高速で流れ下る現象である。
③火山の山腹に降り積もった噴石や火山灰が大量の降雨や、積雪が熱で溶かされて流れ出す現象である。

問12 『火砕流』に関する記述で、正しいものはどれか?
①噴出したマグマが火山の斜面を流れ下る現象のことである。
②溶岩片などを含む高温の粉体が火山の斜面を高速で流れ下る現象である。
③火山の山腹に降り積もった噴石や火山灰が大量の降雨や、積雪が熱で溶かされて流れ出す現象である。

問13 『土石流(ラハール)』に関する記述で、正しいものはどれか?
①岩や流木、土砂等が豪雨による水と一体になり、下流部へと流れ下る現象である。
②地震により、地盤の大きな土塊が低い方へ滑り出してきた現象である。
③火山の噴火により、地上に噴出した溶岩が火山の斜面を流れ下る現象である。

①:土石流

問14 阪神・淡路大震災に関する記述の中で、正しいものはどれか?
①犠牲者の8割以上は、木造住宅の倒壊による圧死・窒息死だった。
②犠牲者の5割以上が長期的な車中泊によるエコノミー症候群による死亡や災害現場の救助活動における二次被害だった。
③震度7が2回続けて記録された、観測史上初めての地震だった。

問15 2016年に発生した熊本地震に関する記述の中で、正しいものはどれか?
①犠牲者の5割以上が電気火災による焼死だった。
②犠牲者の9割以上が大津波による水死だった。
③震度7が2回続けて記録された、観測史上初めての地震だった。

問16 パニックが発生する4条件について、誤っているものはどれか?
①差し迫った危険が存在するという認識が人々の間にあるとき。
②正常なコミュニケーションが欠け、脱出の可能性が全くないとき。
③脱出路(口)に制約があり、全員は避難できそうにないとき。

問17 東日本大震災に関する記述の中で、正しいものはどれか?
①犠牲者の5割以上が電気火災による焼死だった。
②犠牲者の9割以上が大津波による水死だった。
③震度7が2回続けて記録された、観測史上初めての地震だった。

問18 危機管理は通常、現場に現地本部、本庁に中央本部を設置する。情報伝達・意思決定の原則について、正しいものはどれか?
①危機管理は、情報は下から上への『ボトムアップ』、意思決定は上から下への『トップダウン』を原則とする。
②危機管理は、情報も意思決定も下から上への『ボトムアップ』で行うことにより、現場の状況に応じた対応が容易になる。
③危機管理は上意下達が重要であり、情報も意思決定も上から下への『トップダウン』を原則とする。

問19 『地区防災計画』に関する記述で、正しいものはどれか?
①地区防災計画とは、一定の居住者や事業者(地区居住者等)が自発的に作成する防災活動に関する計画である。
②地区防災計画とは、都道府県や市町村の防災機関が防災基本計画に基づき作成する計画である。
③地区防災計画とは、 国や地方自治体が防災基本計画に基づき作成する計画である。

問20 『罹災証明書』に関する記述で、正しいものはどれか?
①罹災証明書とは、市町村が被災状況の現地調査を行い、確認した事実に基づき交付する証明書である。
②罹災証明書とは、応急危険度判定士が被災した建築物について余震等による倒壊や落下等の危険性を判定した証明書である。
③罹災証明書とは、家屋の倒壊や落下物の危険度を判定して二次災害を予防するものである。

問21 災害医療における『トリアージ』について、誤っているものはどれか?
①トリアージとは、限られた医療資源の中で一人でも多く救助するため、負傷者を緊急度と重症度により治療優先度を迅速に決定し、負傷者を選別することである。
③トリアージで重要なことは負傷者を1人でも多く救命するために、軽症者はもちろん、死者や救命不可能な超重症者に治療の優先権を与えないことである。
②トリアージとは、高齢者、障害者、乳幼児等の災害要配慮者の治療を優先させるため、住民に理解を求めることである。

問22 『クラッシュシンドローム (挫滅症候群)』の記述について、正しいものはどれか?
①クラッシュシンドロームとエコノミークラス症候群は、倒壊した家屋及び家具等の圧迫により生起する。
②クラッシュシンドロームの疑いのあるものは、水分を制限する必要があるので水等を飲ませてはならない。
③倒壊した建物等により長時間、四股の圧迫を受けた場合、安易に圧迫を取り除いてはいけない。

問23 『通電火災』について、正しいものはどれか?
①断線を検知できなかった配電線が送電再開時に家屋に触れて起こる火災である。
②地震により倒れた電気器具が可燃物に触れて起きる火災である。
③地震により倒れた電気器具が停電後の送電再開時に可燃物に触れて発生する火災である。

問24 ガスを使用中に大地震が発生した場合の行動として正しいものはどれか?
①火事を防ぐため、なにをおいても素早くすべてのガス器具を止める。
②身の安全確保を優先して、揺れがおさまるのを待ってガス器具を止める。
③自動的にガスを遮断する感震器で管理されていて自動で止まるため確認する必要はない。

問25 大規模地震発生に伴う上水道の被害や復旧に関する記述で、正しいものはどれか?
①上水道は地下に埋設されているが、耐震性の向上によりその復旧は短時間で終わる。
②阪神・淡路大震災での配水管の損傷は、管の継ぎ手、抜け出しなどが主な要因だった。
③東日本大震災では取水・導水・浄水施設に被害が集中したため、復旧に長期間の時間を要した。

問26 『災害用伝言ダイヤル(171)』について、正しいものはどれか?
①被災地で電話がつながりにくい時に、被災者及びその家族等が文字情報で伝言を登録し、インターネット等から確認できるサービスである。
②被災者やその家族等が音声による伝言を録音・再生できる仕組みのサービスである。
③災害発生時のトラフィックが高い状況下でも比較的輻輳に強いパケット通信を利用した安否確認のサービスである。

問27 『災害用伝言板サービス(www.web171.jp)』について、正しいものはどれか?
①被災地で電話がつながりにくい時に、被災者及びその家族等が文字情報で伝言を登録し、インターネット等から確認できるサービスである。
②被災者及びその家族等が音声による伝言を録音・再生できる仕組みのサービスである。
③災害発生時のトラフィックが高い状況下でも比較的輻輳に強いパケット通信を利用した安否確認のサービスである。

間28 帰宅困難者の行動として、望ましいものはどれか?
①膨大な人数が一斉に帰宅行動をとると、道路は人であふれパニックを起こし応急活動の妨げになるため、むやみに移動を開始させないことが原則である。
②帰宅困難者は被災者であり、被災地の避難場所に全員とどまって地区住民と一緒に行政機関の指示・支援を受けることが原則である。
③企業は帰宅困難者を一時待機や時差帰宅をさせず、家族等と落ち合うために一刻も早く直ちに帰宅させるべきである。

問29 『事業継続計画(BCP)』に関する記述で、誤っているものはどれか?
①「生命の安全確保」「二次災害の防止」「事業の継続」「地域貢献・地域との共生」が、災害時に企業が果たす役割である。
②不測の事態が発生しても重要な業務を中断させない、または中断しても可能な限り短い時間で復旧させる為の計画である。
③事業継続計画(BCP)を作成すれば、経営環境が大きく変化しても状況の変化に応じて定期的に見直す必要はなくなる。

問30 大規模地震が発生した際、通行禁止区域内または緊急交通路上でも、やむを得ず車両を運転して避難する際に守るべき原則はどれか?
①交差点を避けて道路の左側に停車させ、エンジンキーはつけたまま、ドアをロックせず、車検証等の貴重品を持参して車から離れる。
②いかなる場所でも直ちに道路の左側に寄せて停車し、火災を引き込まないように窓を閉め、エンジンキーを持って避難する。
③緊急車両の妨げにならないよう速やかに通行禁止区域を離れる為、速度を上げてすばやく通行する。

問31 地下街やビル内、劇場において地震に遭遇したときの行動として、正しいものはどれか?
①地下街で被災した場合は、壁や太い柱に身を寄せて、頭とかばんなどの間に10cmほどの隙間を空けて持ち、頭を守りながら揺れが収まるのを待つ。
②ビルの中で被災した場合、とにかく速やかに外に避難するため、可能な限りエレベーターを使用する。
③劇場では係員も被災者であり混乱しているため、集団が混乱する前に速やかに非常口から外に出る。

問32 耐震基準について、2016年に発生した熊本地震によって判明した事実はどれか?
①建物被害が1981年の建築基準法改正以前に建築された木造家屋に集中し、耐震基準が改正された。
②1981年から2000年までの間に建築された建物に被害はなく、この間に建築されたものは改善する必要がないことが証明された。
③新耐震基準2000年改正以降の建物に被害があり、耐震補強の重要性が改めて認識された。

問33 国土交通省が「広域避難場所」を示す案内用図記号(ピクトグラム)に選定し、
総務省消防庁が「避難場所」を表す図記号として推奨しているマークで、正しいものはどれか?

問34 国土交通省が「避難所」を示す案内用図記号(ピクトグラム)として選定したマークで正しいものはどれか?

問35 火災保険及び地震保険に関する記述で、誤っているものはどれか?
①単独で火災保険に加入しているだけでは地震による建物の倒壊等は補償されないが、地震による延焼拡大等の火災による損害は補償される。
②地震を起因とした延焼拡大等の火災による損害は、地震保険に加入しなければ補償されない。
③地震保険は、火災保険に加入していなければ契約できない。

問36 阪神・淡路大震災では避難所で全体の死者数の14%もの高齢者が高血圧などの持病の悪化と肺炎で亡くなった。
その病気悪化の主な原因の一因となった仮設トイレの設営について、正しいものはどれか?
①避難所入口付近などの目立つ位置に、なるべく段差をつくらないように設置する。
②深夜でも気兼ねなく使えるように居住スペースから離れた位置に設置する。
③避難所ではトイレの数が著しく不足するため、すべてのトイレを男女兼用のトイレにする。

問37 『エコノミークラス症候群』の記述について、誤っているものはどれか?
①避難所の水洗式トイレが断水や下水道の損壊によって使用できなくなり、不便さや不衛生さが原因となって飲料水を我慢したことで発症する症状である。
②柱や梁に四肢を挟まれ4~6時間経過した人が、血流が再開したことで大量のカリウムが全身を巡り最悪の場合心臓の拍動が止まってしまう症状である。
③長期間の車中泊で足をあまり動かさない生活が続くと発症する可能性が高くなる。

この模擬問題でもまだ不安が残るという方のために、筆者が受験したときに参考にさせてもらったサイトを紹介します。


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